初めてのインタビューを乗り切る!取材のやり方&記事の書き方【前編】

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こんにちは、ライターの花房です。

自社で制作するECサイトのコンテンツを作るにあたっては、取材が必要になることも少なくありません。商品知識豊富な社内の販売スタッフへの取材から、製作現場に足を運んで実際に商品を作っている方に対しておこなう取材までさまざまです。最近では社外からインタビュー記事の取材・執筆のご依頼を頂く機会も増えてきました。

そこで今回の記事では、インタビュー記事の取材から執筆までの流れと注意点についてまとめます。私自身のこれまでの経験から学んだことを中心に書いていきますので、インタビューをしたことがない人でもこれを読んで実践すれば初めてのインタビューをうまく乗り切れるはずです。

はじめにご紹介する「事前準備」については、インタビューをおこなううえでの必須項目となっています。インタビューの進め方を見ていく前に、まずは事前準備として何をすべきか押さえていただきたいと思います。

事前準備

インタビュイーについて深く知る

取材をする側をインタビュアーと呼ぶのに対して、取材される側のことを「インタビュイー」と呼びます。まずはインタビュイーについて深く知ることから始めましょう。下調べせずにインタビューをおこなうことはインタビュイーにとって失礼にあたります。また、知っているからこそ聞ける質問がありますので、できるだけ多くの情報をインプットするようにしてください。

興味を持つことが大事

その際のポイントは、自分自身がインタビュイーの熱心な愛好家になることです。好きになればなるほど知りたいことが自然と湧いて出てくるものです。またその気持ちをインタビューの際にも前面に出すことで、インタビュイーに「よく知ってくれている」「興味を持ってくれている」と感じてもらえ、よい雰囲気の中で取材することができるでしょう。定型的なやり取りだと相手もそれを察知して、当たり障りのない回答しかしてくれないものです。より深い情報を引き出すためにもとても重要です。

どうやって調べる?

関連する書籍やWEBサイトに掲載されている情報、SNSの投稿には必ず目を通すようにしましょう。とはいえ他業務との兼ね合いがあるかと思いますので、調査にかける時間は「インタビュー時間×2~3時間」を目安にしてみてください。インタビュー時間が30分であれば、1時間~1時間半というぐあいです。

インタビュー記事がどんな形で掲載されるかを把握する

インタビューすることばかりに気を取られがちですが、インタビュー記事が掲載される媒体の完成形を想像しておくことも大切です。紙媒体に掲載するのであれば文字数が厳しく制限がされるでしょうし、WEBメディアであっても、見た目上、写真やマージン(余白)に対して文字が多すぎたり少なすぎたりするのは良くないはずです。外部や他部署から依頼を受けておこなう場合は、どこにどんな形で執筆した記事が掲載されるのかを把握しておきましょう。また、コピーライティングが必要か否か、必要なら何か所かなども確認しておくと、コピーを書くうえでの素材となる質問を事前に考えられます。

取材時間を確認する

上記に併せて、インタビュイーに取材できる時間はどれだけ確保できるのかを事前に確認しておきましょう。記事のボリュームにもよりますが、完成形の文字数が2,000~3,000文字であれば、30分程度あれば十分でしょう。ただし慣れないうちは特にですが、インタビューを始めると時間はあっという間に過ぎていくものです。可能であれば長くなることを見越して、余裕を持った時間を確保するように心がけてください。

とはいえインタビュイーの集中力にも限りがありますので、最大でも1時間というところだと思います。記事のボリューム的にそれ以上になるようなら、一度休憩をはさんだり、続きは後日に回したりというふうにした方がよいかもしれませんね。個人的な感覚ですが、取材時間を30分に設定した場合には、質問は最大でも15問程度に絞った方がよい気がします。

質問を考える

執筆する記事の形式や取材時間の確認ができたら、インタビュイーにおこなう質問内容を考えていきます。その際には、記事を読んでくれる人は誰なのかを押さえておく必要があります。たとえば採用向けの社員インタビュー記事なのに、その社員の生い立ちや趣味についての内容ばかりではコンテンツとしては弱いですよね。就職活動中の学生に読んでもらうべき記事でしょうから、なぜその会社に入ったか、どんな仕事をしているか、どんな成長があったかなど、そこに入社したらどんな働き方ができるのかをイメージできる記事であるべきでしょう。

そんなことを意識しながら思いつくものを書き出していきます。ひとまず30個を目安に書き出してみましょう。もう充分だと思うまで書き出したら、質問する順番も決めておきます。絶対に聞くべき質問と、時間的に余裕がありそうなら聞きたい質問の2つに分けておくとインタビューの際に慌てずに済みます。

そうして質問表が出来上がったら、インタビュイーに事前に共有しましょう。インタビュイーは急に質問を振られてもなかなか答えられないものです。事前にどんな質問をされるかが分かっていれば、当日のインタビューもよりスムーズにおこなえるはずです。

インタビューに必要なものを準備する

インタビューをおこなうにあたって必要なものがいくつかあります。ICレコーダー、ペン、メモ帳、質問票の4点セットです。最低限これらは用意しておきましょう。

ICレコーダー

スマホのボイスレコーダーアプリでも可です。私は、ICレコーダーとスマホの二刀流でインタビューをおこなうようにしています。充電や電池の交換をしていても何があるか分かりませんからね。途中で切れてしまったり、録音ボタンを押したつもりがうまく押せてなくて録音されていなかったり……。終わってから気づいても後の祭りです。万が一に備えて2台あるといいですね。

ペン&メモ帳

会話の記録作業は基本的にレコーダーに任せましょう。書き取りに時間を取られていては、インタビューをスムーズにおこなうことは不可能です。ではペンとメモ帳は何のために使うのか。インタビュイーとの会話の中で引っ掛かった点をメモするためです。インタビューをしていると、こちらが思ってもみなかった興味深い回答を得られることがあるでしょう。そういうときはすかさずメモをして、後から追加でさらに突っ込んだ質問するようにしましょう。

質問表

事前準備としてまとめた質問表を出力して、それを見ながらインタビューをおこないます。当日質問表を忘れてしまったらせっかくの事前準備が台無しですので、外出前にはカバンの中身を今一度チェックしましょう。

インタビューの進め方

ここまでの内容で、ぶっつけ本番でインタビューが上手くいくわけがないということがお分かりいただけましたでしょうか。しっかりと事前準備をしたうえで本番を迎えましょう。ここからはインタビューの進め方について説明していきます。以下の手順を踏んでいただくとスムーズにインタビューがおこなえるはずです。

1.自己紹介

自分はたくさん調べてきているので相手のことを熟知している一方で、相手からすればインタビュアーは何者か分からないですよね。まずは自己紹介をして、「今日はよろしくお願いします」という思いを伝えましょう。

2.企画の説明

事前に話は通しているはずですが、「何のための」インタビューなのかを改めて説明します。担当から詳しく聞いていなかった、なんてこともあり得ます。相手が超多忙な方ならなおさらです。インタビューをおこなう前に企画の中身をきちんと共有して、良質なコンテンツを一緒に作り上げていく気持ちになってもらいましょう。

3.録音の許可

レコーダーを勝手に机に置いて回し始めると、相手に不信感を抱かれる場合があります。念のため了承を得てから回すようにしましょう。「インタビューの内容を正確に記録するためにレコーダーを回しますね」とお願いすれば、問題なく受け入れられるでしょう。

4.インタビュー開始

インタビューは以下の3つの段階を意識しておこないます。

アイスブレイク

インタビュイーが外部の方であれば、お互いに会って話をするのは初めてのケースがほとんどだと思います。いきなり本番モードに入るのではなく、まずは緊張をほぐして和やかな雰囲気を作ることを心がけましょう。ここでも事前に調査したことが役に立ちます。趣味についての情報を仕入れているのなら、「キャンプをなさるのですね。最近どこか行かれました?」といった会話から相手の心の距離を縮めていきましょう。

軽めの質問

いきなり核心をつくような質問から入るのも一つの手法としてはありますが、それはインタビューに慣れてからにしましょう。相手が答えやすい軽めの質問から入るのがセオリーです。「YES」「NO」で答えられるような質問から始めると会話にリズムが生まれます。また、インタビュー中は時間を気にすることもお忘れなく。記事の核となる質問をする前にタイムオーバーになったら元も子もありません。

核となる質問

軽めの質問をいくつかした後に、徐々に核となる質問に移行していきます。気になる点はメモして、さらに深く質問をしていきましょう。熱が入りすぎて回答が質問意図から離れてしまっている場合には、仕切り直すようにして場をしっかりコントロールしてください。

5.お礼と今後の流れの説明

インタビューがひととおり終わったら、貴重な時間を割いてくれたインタビュイーに感謝の気持ちを伝えましょう。そして、インタビューした内容を記事にまとめるのにどのくらいの日数が必要かを伝えます。でき次第と伝えるのはあまりおすすめしません。相手にとってはいつまで待てばよいのか分かりませんし、記事を執筆する側もきちんと期日を決めたほうが進めやすいはずです。記事が完成した後に確認を依頼する場合はその旨も伝えておきましょう。

インタビュー中のこんなときどうする?

インタビューで何が一番恐いかというと、想定外のことが起きることです。インタビューをしていると、インタビュイーが思うような回答をしてくれないケースがあります。言葉が詰まって出てこない、「よく覚えていない」と言われる、「ん~、なんとなくかな」と言われるなどですね。これは本当によくあります。特に記事の核となる質問で、そんな回答をされると非常に困ります。

したがって、重要質問に関しては「代替質問」を必ず用意しておきましょう。たとえば社長インタビューで、「当時としては革新的だった○○事業を立ち上げたきっかけは?」という質問をしたときに、「なんだったかな……」と言われたといます。「たとえば、当時は○○な人がたくさんいましたよね? そういう人のためだったとか?」というように「YES」「NO」で答えられる質問に切り替えます。YESだったらそれについて深堀する、NOだったら「では、そのときどう思われていたのでしょう?」とNOの根拠を訊いていく。そんな感じですね。このような代替質問を用意しておくと、想定外のことが起きても安心です。自信をもってインタビューに臨めるでしょう。

後編に続く

インタビュー記事の取材のやり方をまとめていくとそこそこの文章量になってしまったので、「取材した内容をどのように執筆していくかについて」は次回の記事でまとめたいと思います。何度も言うようですが、取材で一番大事なのは「事前準備」です。そのことだけでも覚えておいていただけると幸いです。初めてのインタビューは緊張するかもしれませんが、準備万全なら大丈夫です。ぜひ楽しみながらおこなってみてください。