初めまして、シネマトグラファーの田中です!
2021年秋に中途入社したばっかりなので
シネマトグラファーとしては7年生ですが、こまりは1年生なのでピッカピカの新人です。
私の入社してからのお仕事はアパレル・商品撮影・コーポレート撮影などジャンルは様々で、お仕事によって写真の雰囲気も全然違います。
雰囲気を変えるためには被写体や背景なども大事ですが、ライティングもとっても大事になってきます。
「writing(書くこと)」じゃなくて「lighting(照明)」つまり撮影などでの照明技術の事です!
新米カメラマンだった時の私は「どうやってライティングを決めてるの?」ってずーっと思ってました。
でも経験を重ねていく中で、撮影を始めるまでの間に重要なポイントが隠れていることに気づいたんです。
【撮影を始めるまでの流れ】
撮影したいイメージを決めるorお客様からのイメージを共有する
↓
そのイメージの特徴を分析する←ココ重要!
↓
特徴にあった機材をチョイスする←ココ重要!
↓
撮影スタート!!
そう!分析と機材選びです!ここが大事!
頭の中のイメージを実現させるために分析して機材選び・・・でも何が何なのか分からない!
そこで今回は、シーンに合った撮影ができるようにライティング機材の特性を知っていこうと思います。
この記事の内容
使用する主な機材
【ストロボ】
GODOX AD400 Pro
こちらのストロボはバッテリー式モノブロックで400Wsの出力。閃光時間は1/240なのでハイスピードシンクロも可能です。
「ハイスピードシンクロ」とは
1/250秒以上の速いシャッター速度でフラッシュを発光できる機能。
(通常はフラッシュが使えるシャッター速度は1/125~1/250秒程度。)
簡単に言うと
”ダッシュする被写体もライティングして撮影できるストロボ”
って感じです。(日中シンクロに使う人もいるみたい)
本体側面に液晶モニターと操作ボタンがついています。(液晶フィルム剥がせよって思いますよね)
別途、GODOXのTTLワイヤレスフラッシュトリガーを使ってワイヤレスでカメラ側からも操作できてすごく便利です。
早速、発光してみましょう!
直射
まずは直射で発光です。
・影は被写体の形が分かるくらいくっきりと出ている
・壁は白トビしちゃうくらい強い光
・コントラストはかなり強い印象
直接被写体に向けるとかなり強い光になりますが、天井や壁などにバウンスさせて発光して空間に光を回すことも可能です。
実際に狭い空間では天井バウンスで撮影することが多いです。
アンブレラ
トランスルーセントアンブレラ
・広い範囲に光が届いている
・直射型なので光が当たっている部分は強く光る
・影まで光が回っているので形がぼやっとしていて、形はほぼ分からない
・中心から外に向かって明るさのムラがある
ホワイトアンブレラ
・光をバウンスさせているので、ルーセントより柔らかい光
・ハイライトは弱めで影までは光が回りきらない
・直射タイプに比べて平均的に光を拡散している
・影は形が少しぼやっとしているが、形は分かる程度
アンブレラまとめ
・ルーセントは広範囲に光が回り、背景の影まで明るくぼかせます。全体を明るくさせたいときや、複数ライティングの際にを影を少し弱めたりする補助光として使用したりします。
・ホワイトアンブレラは柔らかい光を当てることができるので、ふんわりとしたナチュラルなライティングを組みたいときに使用します。(お子さんの撮影とかよく使うかも!)
商品撮影でよく使用しているのがこの2つです!
ルーセントはストロボだけでなく定常光(常に発光しているライト)と組み合わせて使用したりします。
定常光とルーセントの組み合わせは動画撮影でのライティングでとても活躍しました。
ソフトボックス
弊社にはオクタゴン型と角型の2種類あるのですが、
オクタゴン型はバッテリー式モノブロック(GODOX AD400 Pro)用、角型は給電するタイプのモノブロックで使用できるものになります。
素材はほぼ同じなので、光量を同じくらいに設定し形の違う2つを比較してみました。
オクタゴン(グリッドなし)
アンブレラに形が似ているので光の広がり方はアンブレラ近いです。
しかし、ソフトボックス(オクタゴン型)は局所的に光が当たっているのが分かりますか?
とっても微妙な差なのですが、アンブレラの影の輪郭がぼやっとしているのに対してソフトボックス(オクタゴン型)は少しくっきりとした形になっています。
アンブレラは広い範囲(いろんな角度)に光を拡散しているのに対し、ソフトボックスは狭い範囲(直線的)に光を拡散させるのが特徴です。
また、アンブレラは光源とは反対側(被写体の右側)の影がぼやっとしており影まで光が回っています。
ソフトボックスは影まで光が回っておらず、影は少しくっきりとしておりコントラストの差が激しい仕上がりです。
このような特徴から、ソフトボックス(オクタゴン型)は程よいコントラストで男女問わず奇麗系のポートレート撮影に適しています。
オクタゴン(グリッドあり)
グリッドは写真のように格子状のモノをつけて被写体に対して真っすぐ光が届く部分と違う方向に光を飛ばす部分ができ、よりコントラストにメリハリができるアイテムです。
オクタゴン型にはグリッドが付いていたので試してみました!
写真のように光の拡散範囲が狭いことが分かります。
ハチの巣のような網目状のおかげで光が届く範囲がかなり変わりました。
グリッドを付けることによってさらにコントラストが強くなり、クールな印象になりました。
被写体の立体感を際立たせたり、クールな雰囲気のカッコいいポートレート写真とかにはもってこいですね!
角型(グリッドなし)
先ほどのオクタゴンとは違い四角い形の方向に真っすぐ照射するため、拡散範囲は狭くなりました。
ソフトボックスの範囲以外には光が届かないので、局所的に光を当てたい場合はオクタゴン型よりも角型の方が光を扱いやすいかなと個人的には思いました。
私のプロフィール写真もソフトボックス2灯の間に挟まって撮影しました。黄色と青が混ざりすぎず局所的に照らされているのが分かりますね!
これを撮影したときはそんなこと考えていませんでした!ただカッコいい写真をマネしたかったんです!いつか撮りなおそう(心の声)
(ちなみに光に色がついているのは、ソフトボックスに文房具屋で買ったカラーフィルターをくっつけただけです!お手軽っ!)
まとめ
今回は1灯で試しましたが、「クールな写真を撮りたいからソフトボックス!」「光をふわっとさせたいからアンブレラ!」などあまり頑固になりすぎず、色々組み合わせて使用するともっと表現の幅がひろがります。
それぞれの良さをうまく使ってオリジナルの1枚を撮影できるようになりましょう!
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マネキンじゃなくて生きてる人間撮りたいな~~~~~!
でも、ありがとね!