オフィス・スタッフブログ

スマートロックでIoTをはじめよう

弊社のオフィスはどこにでもあるような建物で鍵も物理的な鍵をつかっています。
会社の成長とともに従業員が増えていくと、必要な鍵を複製することになりますが、複製するとそれだけ紛失の可能性や施錠に関するトラブルが発生することも考えられますし、誰がいつ解錠・施錠したのかもわからないのでセキュリティの観点から見てもあまりよろしくない状況になりがちです。

これらの問題を低コストで解決するためにスマートロックを導入してみることにしました。

スマートロックとは

スマートロックとは「通信・認証機能をもち、外部からIT制御できるカギ」のことです。通信の方法や制御の仕方も複数のパターンがありますが、いずれもそのドアを開けられるかを、物理的なカギではなく情報によってコントロールする製品を指します。

機器にはいくつかの種類があり、既存の錠と取り替える工事が必要な「交換型」、鍵を電気的に制御する電気錠を設置する「電気錠型」、一般的な室内側のサムターン部分にかぶせる「後付型」に分類することができます。
今回選択したのは、当然、最も低コストで実現できそうな「後付型」です。

スマートロック ”SESAME3”

後付型のものはいろいろな会社から販売されていますが、吟味に吟味を重ねた結果、CANDY HOUSE(キャンディハウス)社の「SESAMEシリーズ」の最新モデル「SESAME3」を製品発表直後に購入しました。

なんと言っても他社製品を圧倒する5,800円という本体価格が決め手です。Wi-Fiモジュールもセットで購入したので、1セットあたり7,780円(税別)になりましたが、それでも他社同等製品と比較すると相当に低価格です。

SESAME3でできること

SESAME3を使うと以下のようなことができるようになります。

  • スマホを使った解錠・施錠
  • 必要なときに必要なだけ鍵をシェアできる
  • 解錠・施錠の通知や履歴の表示
  • 現在の鍵の状態の確認
  • 遠隔操作やオートロックなど

スマホで鍵を解錠・施錠できるのはスマートロックなので当然の機能ですが、上記のようなさまざまな機能が凝縮されています。

取り付ける

モノの部分である本体をサムターン部分に取り付けます。取り付け自体は両面テープで本体をドアに貼り付けます。鍵を回すツマミ部分の高さと幅の調整などが必要ですが、取り付け自体は10分ほどで完了します。
詳細な取り付け方はこちらのサイトを参照ください。
SESAME3の取り付け方

スマートフォンで鍵を開け締めする

取り付けが完了したら、専用アプリ「セサミ、ひらけごま」アプリをスマホにインストールしBluetoothでスマホとSESAME3を接続します。

接続後、サムターンの解錠位置と施錠位置を固定する操作をすることで、解錠や施錠した際の動作位置が決まります。
この設定が終われば、アプリ右上の鍵マークのアイコンをタップすると解錠・施錠ができるようになり、アイコンは解錠時に緑、施錠時には赤で表示され、鍵の現在の状態がわかります。

NFC機能

SESAME3はNFCにも対応していて、本体にはNFCタグシールが同梱されています。このシールをドアまたはドア付近に貼り付ければ、スマホをかざすだけで自動的にアプリ経由で解錠・施錠ができるようになります。ただし、NFCに対応したスマホである必要があるので、非対応のAndroid端末や、iPhone11以前のiPhoneには対応していません。
個人的な感想ですが、解錠・施錠はこの NFC機能以外使う気にならないほど快適です。

アプリで鍵を管理する

アプリでQRコードを読み取らせて、鍵をシェアしたり、シェアした鍵を抹消したりすることができます。
シェアする際に権限的な設定が可能なのですが、残念なことに、現時点ではこの権限が全く使い物になりません。
「オーナー」「マネージャー」「ゲスト」という三種類の権限で鍵をつくることができるのですが、どれもできることに差がなく、ゲストでも鍵の設定を変更できたり、ゲストにも関わらず鍵をシェアする権限まで持っています。逆にできないことがないというほどに権限ありすぎてゲストにする意味がなく……。
鍵のシェアと、鍵の設定の変更をできないユーザーをつくることでセキュリティレベルの制限をする予定だったので、このままではちょっと使えない状況です。

今後のアプリのバージョンアップに期待

設置した直後、ゲストでのユーザー登録メールが送信されないというトラブルなどがあったため、CANDY HOUSE社のサポートへメールで問い合わせを行ったところ、翌日にはトラブルの対処方法と、ついでに要望として書いていた上記のアプリのゲスト権限の問題についても対処すると返答がありました。
ゲストの問題が解決しない限り、スマートロックを正式に運用できないので早く解決されることを期待しています。

スマートロック運用まであと一歩

アプリの管理面があと一歩というところですが、この問題がなくなれば他の機能は十分に満足できる製品だと思います。
既存のサムターン錠に両面テープで取り付けるものですので耐久性や電池の持ちなど、長期的な目線で気になる点はありますが、今後のバージョンアップではIFTTTにも対応されるそうなので、エンジニアとしてはそのあたりも触ってみたいところです。

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